これは私が初めて東京ディズニーランドに娘を連れて行った時の写真です。

1歳8ヶ月の頃でした。

私が作ったスモックワンピースと、
私が作ったデニムのマオカラージャケットを着ています。

Wildberryをオープンする少し前でした。

ミッキーが大好きだった娘は、
夢の国で心躍らせ、夢のような時間を過ごしたようです。

2歳に満たない赤ちゃんなのに、3ヶ月経っても6ヶ月経っても

「じゅりーらんど楽しかったね。また行きたいね。」と何度も何度も繰り返して言っていました。


小さい子は可愛いですね。

親が我が子をかわいがるのはとても健全で当たり前の事ですね。


こんな小さな子供には、オーガニックコットンを与えてあげるのが良いような気がしますよね。
赤ちゃんとか、小さい子、肌が弱くて敏感な人にこそオーガニックコットンを。と。
そんな感じがしますよね。

じゃあ、オーガニックコットンって、どんな効能があるんでしょう?
繊維が柔らかいから肌に優しい?
農薬が使われていないから刺激が少ない?

実は厳密にはどちらも違います。

オーガニックコットンにも「カード」という繊維長の短い硬い繊維はあります。
ハードな感触の、粗野な繊維もあります。

紡績される前に十分に精製されるので、
オーガニックコットンじゃなくても綿繊維には農薬は残っていません。
なのでオーガニックじゃないコットンが肌に厳しいという事はありません。

じゃあどうしてオーガニックコットンを推奨するの?

使う人の体のためではないんです。実は。

綿の畑は、全世界の全耕作面積の5%程度です。
他の95%は、麦だったりトウモロコシだったりジャガイモだったり、サトウキビだったり米だったり、
他のいろんな作物が作られています。

でも、
世界中のたった5%の広さの綿花の畑で、
全世界で使われる全農薬の25%を消費しています。

綿の畑は、猛毒で犯された病んだ大地に成り果てます。

そして綿は、収穫のときに枯れ葉剤を使って畑全体を枯らしてしまいます。
そして茎ごと機械で刈り取ります。
綿農家の家の子供には枯れ葉剤使用の影響に寄る奇形児が数多く誕生しています。

農薬で犯された大地では、農薬を使わないと実りが得られず、
収穫を得るためにやむを得ず、高い農薬をたくさん買わないといけない状況に農家は追い込まれます。
収穫するために借金して農薬を買い
収穫しても二束三文
でも借金を返すためにはさらに収穫して売り上げを返済に充てるしかなく
仕方なくさらに借金をして農薬を買う
しまいには、畑に蒔くための農薬を飲んで自殺する農家が現れます。
飲んだら死んでしまうような猛毒を、大地に蒔いて綿を作っているのです。

知らなかった
知らされた事がなかったので、知らなくて当然なのですが
私たちが安全安心だと思っていたコットン100%
消費者である私たちにとっては無害でも、
綿農家の家族にとってはとても危険な存在だったんです。

もし自分が綿農家の嫁だったら。
もし自分の子供が枯れ葉剤の影響で自力で息をする事さえ出来ない体に生まれてしまったとしたら。

私は初めてこの事実を知って、驚きました。ショックを受けました。

安全だと思って子供に与えていた物が
安全だと思って自分が選んでいた物が
他の国の知らない誰かにとっては脅威だったという事。

オーガニックじゃないコットンを使っても私たちの体には何ら害はありません。
でも、オーガニックじゃないコットンを作っている農家の人たちは人知れず苦しんでいる
そして、オーガニックじゃないコットンを作っている畑の土は天然とはかけ離れた病んだ状態にある。

市場に出回っているコットンをすべてオーガニックに切り替えると、
全世界の農薬使用料が25%減ります。
今までよりも?だけ地球が健全になります。

それはとても難しい事ですが、
私たち繊維に携わる人間は
後世の子供達に豊かな大地を残してあげれるように
無理のないシステムを作って行く義務があるのかな。と思いました。

その第一歩が、国内では子供服ブランドとの取り組みです。
買う側は、純粋に「可愛いから」という理由で製品を買い
それが遠い国のオーガニック農家を支援する
「オーガニックコットンって儲かるらしいよ?」という噂が充満すれば
オーガニックに移行する農家が増えます。
少しずつ、少しずつではありますが、大地が汚染から救われる
そんなムーブメントを作って行けないかな。

使う側もハッピー
作る側もハッピー
そして地球もハッピー
三方よし。
そんなシステムは作れないだろうか。

そんな風に考えてしまったんです。

子供を愛するのと同じ様に地球を愛そう。

無理する事なく
自然な形でエコに参加できたら
素敵だと思うんです。

一人一人の起こす波はとても小さくて非力だけど、
それが集まったら大きな波動になるんじゃないかな?と。

自分を育ててくれた地球に、恩返しする時が来たかな。
そんな風に思っています。

私は決して環境活動家ではないんです
ファストフードも普通に食べますし、
カップラーメンも大好きです。

オーガニック以外の物を全否定するつもりもありません。
実際に、綿繊維の全流通量に占めるオーガニックコットンの割合は、5%です。
世界中の全耕作面積の0.25%しかしめていません。オーガニックコットンの耕作面積は。
本当に微々たる物です。

ただ、子供を愛していて、
子供達のために少しでも良い未来を残してあげたいなぁと思っている
一人の親なんです。

どこにでも居る、一人の親です